| 6.農作物に必要な成分には、どのようなものがあるの? |
農作物に必要な必須元素は、炭素・水素・酸素・チッソ・リン酸・カリウム・カルシウム・マグネシウム・硫黄・鉄・マンガン・亜鉛・銅・ホウ素・モリブデン・塩素の16種類とされています。
その中でもっとも必要な元素である炭素・水素・酸素は、空気中の炭酸ガスと根から吸収する水分によってまかなわれます。
その他の13種類のうちで、チッソ・リン酸・カリウムの3種類は、土壌の三大要素といわれ、1,000u当たりに少なくても5kgずつ必要とされています。
これらの要素は、互いに協力して相乗して効果的に働きます。
「三大要素」
| チッソ |
・「葉肥え」とも言われ、各種アミノ酸を作り、たんぱく質を合成します。
・不足すると葉の色が淡く、生育が悪くなります。
・与えすぎると、葉は緑濃く大きく育ちますが、病害虫、干ばつ害、冷害を受けやすく、葉菜類や根菜類ではツルボケになります。 |
| リン酸 |
・「実肥え」とも言われ、核酸やリン脂質(細胞膜)の構成成分です。
・初期生育に多量に吸収し、花を増やし実の付きをよくし、根を伸ばす働きをします。
・エネルギー代謝や糖の運搬に役立ちます。
・根圏にあるリン酸のみが有効です。
・与え過ぎると、亜鉛、鉄、マグネシウム欠乏となります。 |
| カリウム |
・「根肥え」とも言われ、根や茎を強くし、対病勢を高めます。
・タンパク質。デンプン合成を促進し、糖の移動蓄積に役立ちます。
・チッソの効き過ぎを抑え、イモ類の品質をよくします。
・与え過ぎると、マグネシウム、カルシウムの吸収を阻害します。 |
次に中程度必要なものとして、カルシウム、マグネシウム、硫黄がありますが、1,000u当たりに少なくても2kg必要とされています。
「中要素」
| カルシウム |
・根の先端の発育には、欠かせない。
・ペクチン酸カルシウムとして細胞壁を強くし対病性を強化する。
・与えすぎるとマグネシウム、カリウム、リン酸の吸収を阻害する。 |
| マグネシウム |
・葉緑素の主要な構成元素で各種酵素の活性化を助ける。
・生育中期から後期にかけて消耗が激しくなる。
・カリウム、カルシウム、マグネシウム、のバランスが崩れると欠乏しやすくなり欠乏すると下位葉から欠乏症状が現れる。 |
| 硫黄 |
・タンパク質の構成元素であり、欠かす事はできないが、日本では、欠乏土は、ほとんどない。 |
そうして、硫黄・鉄・マンガン・亜鉛・銅・ホウ素・モリブデン・塩素が微量要素です。
「微量要素」
| 鉄 |
・鉄酵素としてチトクローム、カラクターゼ等の酵素を構成し酸素の運搬に働く。 |
| マンガン |
・葉緑素の生成、光合成を助ける、ビタミンCの合成、呼吸作用、窒素の同化に関与するなど多くの酵素に不可欠である。
・与えすぎると鉄の過剰吸収を起こし植物体内でのリン酸の移動を悪くする。
・土壌中のマンガンの量は、微生物の活性度によっても増減する。 |
| 亜鉛 |
・葉緑素、植物ホルモンの生成に関与する。
・与えすぎると鉄欠乏を示す。 |
| 銅 |
・チトクローム、チロシナーゼ、ラッカーゼ、アスコルビン酸酸化酵素などを形成する。
・与えすぎると鉄、マンガンの吸収移行を阻害する。 |
| ホウ素 |
・花や芽の分化、花粉の発芽と果実の細胞分裂を促進する。
・糖の転流を高めて成長点の成長を維持する。
・カルシウムの吸収を高めて細胞壁を強化する。
・マメ科作物、十字科作物等、特に花数の多い果樹などの高等植物に必要量の多い要素です。
・土壌内では、無機態として存在する為土壌から流亡しやすく、特に露地栽培では、欠乏しやすい要素です。 |
| モリブデン |
・窒素の消化吸収(アミノ酸、ビタミンCの合成)を助ける。 |
| 塩素 |
・硫黄と同じく日本では、欠乏土は、ほとんどない。 |
こうした成分はそれぞれに農作物の発育や生育、果実の成長、栄養源の生育に必要な働きをしていますから、一定のバランスをとることが重要です。
人間は、寝不足だったり栄養が偏っていたり、身体にバランスが崩れると、体力が弱まり風邪を引きやすくなります。
逆に、栄養と睡眠を十分に取ると、基礎体力がついて風邪を引かなくなります。
畑も同じことです。畑の基礎体力とは、「土と農作物が健康で、そこにあるべき生態系がしっかりとしている」と言うことです。
その生態系を維持していく上で最も重要な働きをするのが微生物なのです。
その微生物が上記のような植物に必要な成分をバランスよく供給しているのです。
でも一概に微生物と言われてもどの様な物の事を言うのでしょうか。
そして、どのような働きをしているのでしょうか。
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